2012年7月15日日曜日

手から入る

『素問』を手に入れて,ページを開いてみると,まあ,こんな具合です。
当たり前だけれど,漢字ばかり!現代日本人の大多数は,漢字アレルギーで,なかでも若者で漢字が好き,なんてのは珍種で,まあ,中国古代医学の原典を紐解こうなんてのは,それ自体が珍種で,だから少しは歩留まりも有ろうが,まず大多数は,静かに閉じて本棚へ戻して,無かったことにしよう……,とか。
だったら,漢字を読もうとする前に,機械的な作業から入って,慣れるようにしたらどうだろう。先ず「新校正」という文字を見つけて,右肩にを記す。新校正がいっている内容の終わりがわかったら,で終える。まあ,大丈夫となったら赤線で,その内容を囲む(下の例では,BLOGの機能上,囲んでない)。まれに「臣憶等」云々の新校正もあるけれど,それはそんなのを見つけたときのこと。新校正でない小さい文字は王冰注のはずだから,青で囲む(これも,下の例では,BLOGの機能上,囲んでない)。それから注中の書名もしくは人名を塗りつぶす。どこまで色分けするかは,個人の能力と好みでいいと思うけど,下の例では『素問』の篇名だけは別の色にしている。さらに,経文の文字について,注中で,これはこういう意味だよといってくれているものに,チェックを入れる。下の例では文字色をオレンジにしている。まあ,鉛筆で囲むくらいでも良いかな。対象になっている経文のほうにも,何かしるしをすると良いかも。

重廣補註黃帝内經素問卷第一
新校正云按王氏不解所以名素問之義及素問之名起於何代按隋書經籍志始有素問之名甲乙經序皇甫謐之文已云素問論病精辨王叔和西晉人撰脉經云出素問鍼經漢張仲景傷寒卒病論集云撰用素問是則素問之名著於隋志上見於漢代也自仲景已前無文可見莫得而知據今世所存之書則素問之名起漢世也所以名素問之義全元起有説云素者本也問者黃帝問歧伯也方陳性情之源五行之本故曰素問元起雖有此解義未甚明按乾鑿度云夫有形者生於無形故有太易有太初有太始有太素太易者未見氣也太初者氣之始也太始者形之始也太素者質之始也氣形質具而痾瘵由是萌生故黃帝問此太素質之始也素問之名義或由此
玄子次註林保衡等奉敕校正孫重改誤
 上古天眞論 四氣調神大論
 生氣通天論 金匱眞言論
上古天眞論篇第一新校正云按全元起注本在第九卷王氏重次篇第移冠篇首今注逐篇必具全元起本之卷第者欲存素問舊第目見今之篇次皆王氏之所移也
昔在黃帝生而神靈弱而能言幼而齊長而敦敏成而登天有熊國君少典之子姓公孫疾也信也達也習用干戈以征不亨平定天下殄滅蚩尤以土德王都軒轅之丘故號之曰軒轅黃帝後鑄鼎於鼎湖山鼎成而白日升天羣臣葬衣冠於橋山墓今猶在廼問於天師曰余聞上古之人春秋皆度百歳而動作不衰今時之人年半百而動作皆衰者時世異耶人將失之耶天師歧伯也歧伯對曰上古之人其知道者法於陰陽和於術數上古謂玄古也知道謂知修養之道也夫陰陽者天地之常道術數者保生之大倫故修養者必謹先之老子曰萬物負陰而抱陽沖氣以爲和四氣調神大論曰陰陽四時者萬物之終始死生之本逆之則災害生從之則苛疾不起是謂得道此之謂也食飲有節起居有常不妄作勞食飲者充虚之滋味起居者動止之綱紀故修養者謹而行之痺論曰飲食自倍腸胃乃傷生氣通天論曰起居如驚神氣乃浮是惡妄動也……

どうです,これだけやると結構,立体的にみえるでしょう。

次には,も無い経文をどう扱うかを工夫してみましょう。

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