2012年7月8日日曜日

読み始める

読書会では,ここのところ,『素問』を読むことにしています。だから,『素問』を一冊,手に入れなくては始まらない。
別に悩むことは無いです。日本内経医学会が用意している,顧従徳本の『素問』テキスト(B5版)を一冊,注文してください。
慣れてきたら,別のものも欲しくなるでしょうが,それはまた別の話です。
さて,ページを繰る前に,「『素問』ってどういう曰くの本なの?」,これは実は後々まで続くハテナでしょうが,とりあえずは,今の本は明代の顧従徳という人が印刷させた本の写真版で,もとになった本は宋代に皇帝の命令をうけて,唐代に王冰という人が整理した本を再整理したもの,らしいということくらい。それぞれの過程に,疑えばきりがないことは有る。それはそれ。で,中国医学何千年の歴史と言いながら,遡っても唐代なの?となる。実は王冰が整理する前の状態を,宋代の再整理の際に記録しておいてくれた。別に王冰の直前の人がもとの『素問』を著したわけじゃなくて,もとの論文集(?)が時間がたつにつれて乱雑になっていたから,整理したかったんだろうから,まあ中国医学二千年の歴史と言っても許される程度には,遡れるんじゃ無いかな。
ページを開くと,一面の漢字です。大きいのは本文で,そのほぼ半分のは王冰が整理したときの注と宋代に再整理したときの注です。この三分類は,やっておいたほうが良いかもしれない。王冰の注を青で囲んで,宋代の注(新校正云々)は赤で囲んで,なんてのはどうでしょう。毎日半丁(本文でいえば,十行に二十字)にチェックを入れていけば,二年もすれば(たまにさぼっても)お仕舞いまでいけるはず。三色になれば,漢字だらけの強面も,少しは和らぐのでは。
ページを開けば,当然,中身を読みたい。さてここで,どうするか。漢文としてか,古代漢語としてか。実は,どちらがベターか,未だに私にはわからない。漢文なんて今さらとは思うけれど,人前で,例えば「上古天真論のあそこのところについて」なんて話し始めると,そこそこ漢文に慣れてないと日本では具合の悪いことになる。まあ,好き好きということで。とりあえずは,高校時代の漢文の教科書や参考書を引っ張り出しますか。
それと漢和辞典は要りますね。とりあえず高校時代ので充分です。仲間や先輩が勧めるのは,余裕が有れば求めればいいけれど,人とは違う辞典というのも貴重です。所詮,完璧な辞典なんて有るわけがない。変な辞典にも,思いがけないような解釈がちょこっと載っていて,アレマアと感心することが,たまには有る。
まあ,基本の基本は,とりあえず無理矢理にでも噛みつくことですね。歯を当てないで,何かを咀嚼するなんてことは有り得ない。で,これは硬いわ,歯が欠けるわ,と思ったら誰かに助けを求めること。こんなことを,恥ずかしい,なんてのは駄目です。みんな,そんなバツの悪い思いをしてきたんです(しているんです)。周囲に適当な先輩がいなかったら,ここに質問して下さい。ただし,先輩だからといって,ちゃんと応えられるかどうかは,大いに疑問です。先輩がまともに応えられなかったら,たまにはヒョッとすると貴重な鉱脈につきあたった,のかも知れない。それはまあ普通は,残念ながら双方の力不足だろうけど,極々たま~には,ね。

この小文は,読書会に参加しようかな,どうしようかな,という人のための,準備のアドバイスです。迷ったら,とりあえず,覗きに来ちゃってください。別に予約も要りません。
参加したくたって,いくらなんでも遠い,という人は,まあ,このBLOGへの参加で我慢するか,身の周りを見渡して下さい。きっと,似たようなドングリなら落ちてます。

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