『針灸甲乙経』
範囲と話題:
① 四海第八
・01-14a01~02 「水穀之海有餘則腹脹滿;不足則饑不受穀食。」
黄龍祥氏は,なぜ「水穀之海有餘,則腹脹滿;不足則饑,不受穀食。」と句読点をつけたのか?「饑不欲食」とは違う意味なのか?
② 氣息周身五十營四時日分漏刻第九
・01-14b11「問曰:衛氣之行,出入之會何如?」以降と,01-16a02「問曰:衛氣之在身也,上下往來無已,其候氣而刺之奈何?」以降とでは,内容が一致しない。
これについて,張燦玾氏は「本篇前後両論衛気行,然義則有異,故歴代注家,頗有疑義存焉。詳考《霊枢》本文,雖之一篇,然前者為黄帝問岐伯,後者為黄帝問伯高。是則可知,二説原非出於一家。必由《霊枢》作者,合二為一,故前後所論,義有不同。……。観於此,信乎此言之不謬也。」という。
しかし,前者(『霊枢』衛気行(76)の初段)は,趙府居敬堂本では張燦玾氏のいうとおり「黄帝問于岐伯曰……,岐伯曰……」になっているが,明刊無名氏本では「黄帝問于岐伯曰……,伯高曰……」に,『太素』では「黄帝問于伯高曰……,伯高曰……」になっている。そうすると,張燦玾氏の考えでは説明がつかなくなる。
③ 營氣第十
次回は「營衛三焦第十一」から
1 件のコメント:
「不足則饑,不受穀食。」のハテナは,実はその場で解決してます。
『霊枢』経脈篇に,腎足少陰の脈の是動病として「病飢不欲食」と有りますから,まあ間違い無い。「(気が)不足すれば飢える,穀食を受け入れられないからだ」あるいは「病むと飢える,食物を欲しないからだ」というつもりは無いでしょう。でも,黄さん,どうしてそんなところに「,」を打ったのかね。
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